イスにインタビュー!あなたのイスもこんな気持ちかも⁈
こんにちは、祭です。
今回私は特別な方への、インタビューが出来ました。
わたし「こんにちは~、今回インタビューに応じてくださりありがとうございます」
イス「ぜんぜんオッケーですよ❕ 何製品のイスなのかを伏せてくだされば、なんでも質問に答えます(笑)」
わたし「はい、そのへんの匿名性はばっちりです! では、さっそく人間が気になっているイスへの質問をしていきますね」
イス「はい、よろしくお願いします。」
わたし「ぶっちゃけ、きれいな女の人に座られるのがいちばんうれしい?」
イス「うわぁ、最初から質問飛ばすね❕(笑) まぁでも、遠からず近からず・・・かな」
わたし「といいますと?」
イス「僕たちイスってのは、人を選ばないからさ・・・てか人を選べないからさ(笑) そらキレイな人が座ってくれた時、ラッキーだな~とは思うんだけどきれいな女性だからうれしいわけじゃないかな」
わたし「つまり、きれいな女性もうれしいけどその人だけうれしいわけではないということですか」
イス「そうそうそう❕ わかってるね❕ 僕たちの基準で言うきれいは人間とは感覚が違うかな。僕たちのきれいはやっぱり何といっても尻の形さ❕ それぞれ、僕たちイスも大きさや体重制限、違うわけなんだけど、まぁなかなかに合う人ってのはいないんだよね(笑) 体重制限はセーフなのに、おしりに肉がついちゃって僕たちからはみ出て座っている人とかいると正直うわぁきついなぁとは思うよね、申し訳ないんだけどさ(笑)」
わたし「へぇ、では尻の形がよければ性別は問わないんですね」
イス「そうそう、わかってるね(笑)」
わたし「では、次の質問なのですが捨てられるとやっぱり悲しい?」
イス「まだ二つ目の質問だけど飛ばすよね(笑) まぁ、僕たちは無機物なわけだからいずれは捨てられる運命さ。イスも使っていくと年季が入るわけ❕ クラシックな感じでかっこいい~あこがれる~って思うイスも少なくないよ(笑) ただ世の中そんな甘くないわけでして(笑)」
わたし「甘くない?」
イス「そうそう、たいていは古臭いイスになって終わりさ。人間もそうだろう? 若い子がかっこいい~って憧れるおじさん俳優ってただ老けてるわけじゃないのよ。 まいにちの体のトレーニングだとか、清潔に保つだとか、なんかしてるから若い子にもモテるわけ。ただ老けてりゃモテるわけじゃないじゃん(笑) それはイスも同じなのよね」
私「ということは、椅子もなんらかの自分磨きがあるのでしょうか?」
イス「自分磨きと言うか、僕たちは買い手次第だよね(笑) 買い手がものを大切にする人なら毎日きれいにしてくれるだろうし、そうじゃなければすぐに汚くなるだけさ」
私「イスは人を選べませんからね・・・やっぱ、かなしいですか?お手入れされないと」
イス「ん~? どうだろうね?(笑) それは買い手に任せるスタンスだよ❕ 人によってはイスではなく、物置場にもするしイスって案外一つの役職にとらわれていないよね。大事に使うのかも、その人次第だし・・・イスとして使うのかもその人次第かな」
私「なるほど、従順ですね」
イス「え、そうかな?(笑)」
私「では、ズバリ、イス人生について語っちゃって下さい」
イス「きゅうにアバウトな質問(笑) イス人生かぁ。僕たちはプラスチックだったり、木だったり、種類豊富で何一つ同じイスなんてないんだよね。そこは、人間と似ていると思うよ❕
祭さんは『イスは人を選べない』といったけど、実は僕たちも人を選んでいるよ^^」
私「え⁈ どういうことですか?」
イス「僕たちが引き寄せているんだ。人をね(笑) なにも買う気はないのについイスコーナーを見たりしない? それ、イスに引き寄せられています、実は(笑)」
私「えええぇ、しらなかったな・・・それは」
イス「えへへ、だってはじめていったもん。本当はあまり口外しちゃいけないのさ・・・人間に口外したらそのイスは処分対象だよ」
私「え!!!! 今、言っちゃってますけど大丈夫ですか!?」
イス「処分決定だよね(笑)」
私「(笑)じゃないですよ! このインタビュー記事は公開しませんから、まだイスとしてまっとうしてください!」
イス「ありがとう。でも僕のフォルムをみて、もう布も切れて釘や木のとげがいっぱい出ているさ。こんなんじゃあ、人は乗せられないよ・・・いや、イスとして人間は座らせてはいけないよ」
私「そんな・・・修理に出せばいいんじゃないですか?」
イス「修理にお金を出すくらいなら、あたらしいイスが欲しいだろ?そういうことさ。僕たちイスってのは、そういうものさ❕ いつも家庭を見守りつつ、別れを寂しく迎えるのさ。イスってのは人間が座って始めてイスとして喜びを感じる。だけど、すごい孤独なものさ。
なぁ、祭。さっきのおまえの問いはなんだったか?」
私「え・・・? イス人生について・・・です」
イス「ズバリ、孤独さ(笑)
じゃあな❕ 俺はもう時間だ❕ 」
私「まってください!」
イス「最後に一言、お前らは子どものころ座っていたイスを覚えているか?
じゃあな」
こうして、イスとのインタビューは終わり静寂が空間を包みました。
イスとしての人生観、そして合間には人間の傲慢さも見えるインタビューであったと私は思います。
最後の質問に、何の意図があるのかは今となってはもうわかりません。確かめるすべはありません。
ただ、私は幼少の頃座っていたイスに関して記憶はありません。
これがまさしく、イスの孤独なのでしょうか。